南極から最も近い街、アルゼンチンのウシュアイアを発着地とする南極クルーズの船の選び方、オススメの船などをご紹介します。参考にしてください!
南極の基本情報などは、こちらの記事も参考にしてください。
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南極へ旅する方法
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南極クルーズのベストシーズン
南極クルーズは、南極の春から秋となる、10月下旬から3月上旬に催行されます。ベストシーズンは12月~1月。1年半前くらいから予約が開始され、人気のツアーはすぐに埋まってしまいます。
10月下旬~11月
気温が徐々に上がり、氷に覆われていた南極海の氷が融解し始める時期です。巨大な氷山、海氷が多く海を流れいます。アデリーペンギン、ヒゲペンギン等、多くのペンギンが南極大陸に来始め、子育てをします。
12月〜1月
南極の旅のベストシーズンです。気温も比較的暖かく(といっても平均0℃)、白夜でほとんど日が沈まないので、終日、南極の風景を堪能できます。海氷は少なく、南極大陸に覆われていた雪が解けるので、上陸しやすくなります。ペンギンの赤ちゃんが孵化し始めます。また、ドレイク海峡も穏やかな日が多くなります。ベストシーズンということもあり、費用が高くなるのがデメリットです。
2月〜3月上旬
だんだん寒くなっていきます。鯨を見たい方は、この時期が遭遇率が高くなり、ベストシーズンになります。2月下旬ごろからアデリーペンギン、ジェンツーペンギン等、営巣地から他の場所へ移動します。
ウシュアイア ・南極の気候
南極クルーズで行く南極半島の春〜秋の気温は-7℃から3℃程度なので、耐えられる寒さです。風が強い日もあるので、体感温度は実際の気温より寒く感じ、非常に乾燥しています。
国/地域 | 都市名・場所 | 平均 | 10月 | 11月 | 12月 | 1月 | 2月 | 3月 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
アルゼンチン | ウシュアイア | 最高 | 11.1℃ | 12.9℃ | 13.4℃ | 15℃ | 14.1℃ | 12.4℃ |
最低 | 2.3℃ | 3.9℃ | 4.9℃ | 5.7℃ | 5.2℃ | 3.5℃ | ||
南極 | エスペランサ基地 (南極半島) |
最高 | 0.3℃ | 1.3℃ | 3.2℃ | 3.1℃ | 2.6℃ | -0.4℃ |
最低 | -7.4℃ | -4.6℃ | -2.1℃ | -1.8℃ | -2.9℃ | -6.4℃ |
南極クルーズの船の種類と選び方
クルーズ船の種類
様々な船会社が南極クルーズを企画してます。大まかに分けると2種類となります。
・極地仕様ではない大型客船を利用(飛鳥など)
・極地仕様の小型耐氷船を利用
大型客船は、船内でのショー等のアクティビティ、設備が充実しているものの、遊覧だけで上陸することができません。航行可能エリアも限られ、南極での滞在日程も短いため、南極をメインに考えている人は、極地仕様の200名以下の小型耐氷船がオススメ!南極では、野生動物や環境保護のため、一度に上陸できる人数は約100名と規定されています。200名であれば、1巡するのを待つだけでよいですし、場所によっては、1グループは上陸し、1グループはゾディアックボートでクルーズで、交代するというパターンもあります。
200名以上の船はツアー代金は安くなりますが、上陸回数が減り、上陸時間も短くなりますので、検討している船の乗客定員を見比べることがポイントです。また、上陸するために必要なゾディアック・ボートの数も見比べましょう。
ポイント
ツアーの行程で南極へ上陸する
船の乗客定員は200名以下
オススメの船会社3選
旅行会社で企画していた情報をベースに、あらためて調べなおしオススメの運行会社を厳選しました。
Quark Expeditions社
「クォーク社」は、極地専門クルーズ会社で、北極クルーズも手がけています。南極クルーズの最大手であり、20年以上の運航実績があります。南極行きの船は全部で4種類あります。(2022年1月現在)
・Ocean Adventure
・Ocean Diamond
・World explorer
・Ultramarine
Polar Latitudes社
「ポーラー・ラティチュード社」は、極地旅行に特化した専門会社です。Seacentureは、耐氷度が高く(1AS)小さな湾などにも入れます。
・Hebridean Sky
・Island Sky
・Seaventure
Albatros Expeditions
デンマークの船会社です。Ocean VictoryとOcean Albatrosは耐氷度が高い(1A)です。日本語のサイトもあり、一部のクルーズでは日本人コーディネーターが同乗。日本法人もあるので直接相談することもできます。チリのプンタ・アレナスから飛行機を使ったツアーも取り扱っています。
・Ocean Victory
・Ocean Atlantic
・Ocean Albatros
南極クルーズ時の服装
船内の服装
暖房が利いているので、日本で冬に着るフリースやセーター等、普段着で十分です。靴は船の甲板に出ることもあるので、スニーカー等、歩きやすい靴が便利です。
船外の服装
ベストシーズンは、北極点に行った時と同じような気温(0度くらい)なので、その時の格好を参考にしています。
上半身の服装
- パルカ
防風・防水仕様の防寒上着。ツアー費用に含まれている船が多数です。 - フリース
- セーター
ウール100%の暖かいもの - ヒートテック
2枚重ね着 - 帽子
耳まで隠れる帽子がオススメ - 手袋
フリース製とポリエステル製の厚手の手袋を2組。水に濡れても速乾性のあるもの - マフラー/ネックウォーマー
ネックウォーマーを持っていなかったので、マフラーをグルグル巻き - フェイスウォーマー
風が強くなく、0度くらいであれば必要ないです。お天気次第ですね。
下半身の服装
- 防水性のズボン
ゴアテックス製やナイロン製。ゾディアックボートに乗ったり、海氷に降り立つ時必須です。 - チノパン
防水性のズボンの下に履くので、見えないからジャージでも良いです。 - 厚手の靴下
- 厚手のタイツ
レギンスでもOK - 長靴
貸し出してくれる船が多いです。気にならなければ、レンタルで十分です!
南極クルーズの持ち物
洋服類は、上記の服装を参考にお持ちください!パスポート、洗面道具や化粧道具などの必需品以外で、あると便利なものを紹介します。
南極クルーズで役立つアイテム
- サングラス
晴れるとかなり眩しいです。 - 日焼け止めクリーム
白夜なので太陽は沈みません。また雪焼け(海氷)で焼けます。 - ハンドクリーム/ボディークリーム/リップクリーム
海の上ですが、想像以上に乾燥しているのでクリーム類は必需品です。 - カメラの予備のバッテリー・メモリーカード
寒いところは、電池の減りが早いです。予備のバッテリーがあると安心です!メモリーカードも念の為、予備を持ってくると良いです。 - 使い捨てカイロ
- 双眼鏡または望遠カメラ
野生動物が遠かったり、海鳥を観察する時に便利です。
日本食が恋しくなりそうな人にオススメ!
船内の食事は、基本的に洋食です。シェフが工夫を凝らしてくれますが、どうしても飽きがきてしまう…日本食が恋しくなりそうな人には、下記がかさばらず、オススメ!
- 醤油(ミニサイズ)
- 日本茶(パック/粉末)
- 梅こんぶ茶(そのまま飲んでもよし!野菜などにかけてもよし!)
- 味噌汁(粉末タイプ/生味噌タイプ)
- お煎餅類
心配でいろいろと持って行きたくなりますが、荷物を厳選して上手に荷造りしてください!
最後に
南極へは金額的にも距離的にも何度も行けるところではありません。一生に一度は訪れたい場所。私も行きたい場所なので情報を集めていますし、北極クルーズの経験とツアーの企画の経験を活かして、少しでも南極に行かれる方の参考になればという想いで、この記事を書きました。