島根 日本

悠久の流れを感じる”Entô(エントウ)”

01/16/2022

「地球にぽつん」をコンセプトにした、日本初のジオホテル。宿泊施設だけではなく、隠岐ユネスコ世界ジオパークの拠点施設でもある複合施設です。施設も食事も素晴らしく、何度でも通いたくなります。ホテルに滞在しているだけで、隠岐の絶景を堪能できます。

居るだけで隠岐を堪能できる場所

町のコンセプト「ないものはない」

Entôがある海士町のコンセプトである「ないものはない」。未来のために大事なものは、全てここにあるという想いがこめられ、Entôは、その価値観を体現した施設でもあります。出来る限り削ぎ落した「ない」空間を追究しています。フロントカウンター、ロビーや化石などが展示されたジオラウンジは、必要なものだけ残したシンプルな空間になっています。

ジオラウンジ

もともとは、島で唯一のホテルであったマリンポートホテル海士をリニューアル。既存の建物も活かした設計にもなっています。

ジオパークの展示などもどこがジオパークの施設で、どこがホテルなのか、境目がないのも特徴です。客室の廊下も半分外になっていて、テラスがついている部屋があるのですが、いわゆる”テラス”ではなく、部屋と境目がないように大きなガラスで仕切られている設計も計算しつくされています。

部屋からは島前の景色が拡がる

全客室から島前カルデラの絶景が望めます。客室は景観を邪魔しないように、色使いや環境への配慮もした素材を使い、シンプルかつ大胆なデザイン。アメニティも人体や地球に優しいシャンプーや竹製歯ブラシ等、ナチュラル素材にこだわったものばかり。客室にはテレビも時計もありません。

大きな窓からは、島前カルデラの絶景が広がり、窓が額縁となり、ただ景色を眺めているだけで、自然に溶け込むように、心がほどけていきます。

食事は「地のもの、旬のもの、一期一会」がテーマ

サラダ以外は素材名だけ書かれたメニュー

ディナーコースには隠岐産の食材を中心に、旬の素材が揃います。メニュー表に書かれているのは料理名ではなく、素材名。大分にあるイタリアン「ottoesette」もメニューが素材名だったのでスタッフの方に聞いたところ、レストランのメンバーで、研修に行き、オマージュしているとのこと。

隠岐の素材を活かした料理


海士の豊かな環境で育った「いわがき春香」、「隠岐牛」等に、独自の手間を加えたコース料理。私が行った際には、サザエ、鮑、牡蠣等が出てきて、貝好きな私にとっては、至極のコースでした。出来る限り、地のものを使っているとのことですが、海士町産の食材としてなかなか手に入らないハーブなどは、小さな畑を持っていて育てているとのこと。地元の農家さんとも連携して作ってもらうこともあるそうです。

朝食は、隠岐牛のポトフで、朝からほっこり。

レストランのスタッフのホスピタリティも抜群。夜に何気なく話した会話(料理を絶賛)したら、それを大事にして、翌朝メッセージをいただき、感動しました!(かといって、近すぎない距離感もあり、絶妙でした!)

隠岐唯一の温泉

ホテルから見える島前の海

海を望む温泉もあります。無色透明無臭無味。源泉温度は21℃で、温泉の供給量が多くないため、加水・加温しています。元々あったホテルの建物を活かしているので、別館・ロビーとは違う雰囲気ですが、海が一望できる大浴場に入るのは気持ち良いです。

Entôの詳細

お宿情報

住所
島根県隠岐郡海士町福井1375-1

アクセス
菱浦港(中ノ島)より徒歩3分

電話
08514-2-1000

WEBサイト
https://ento-oki.jp

まとめ

隠岐諸島は島根県の約60km沖にあり、Entôがある中ノ島に行くには船でしかアクセスできません。Entôには「遠島」、「縁島」、「遠灯」など多様な意味が込められているとのこと。アクセスするのに時間はかかりますが、自然豊かな場所で、絶景もたくさんあり、史跡もたくさんある非常に魅力的な場所です。何度でも訪れたいと思う島々であり、何度も泊まってみたいと思うホテルです。

-島根, 日本

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